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お知らせ 2024-12-13

\12/12(木)繊研新聞「時代のキーワードは産地」糸編・宮浦さんのインタビューが掲載されました/

全国各地の繊維産地を常に飛び回りつつ、遠州さんちのみらい会議にも出席してくださり、遠州産地を気にかけ協力していただいている宮浦晋哉さん。

これからのキーワードは「産地」と明言し、さまざまな想いを語られています。
ぜひご一読くださいね。

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「産地に新しい時代が来た」と話すのは糸編代表の宮浦晋哉氏。12年から日本の繊維産地を回り、産地企業のブランディング支援を行うほか、海外ブランドなどでアドバイザーを務め、日本の産地をつなぐ活動を精力的に行っている。産地で毎年開かれるイベントでは、主催する「産地の学校」で工場を巡るバスツアーを企画・実行している。
(関麻生衣)

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24年を振り返ると、改めて産地の未来を考えさせられる一年でした。コロナ前から産地の衰退が止まらず、倒産が相次いだ時期もありました。パンデミック(世界的大流行)でフィジカルの動きが止まり、強制リセットされ、そこからまた動き出した年でした。コロナ下でデジタル化が加速する一方、クラフトマンシップやサステイナビリティーが重視されるようになり、日本の産地が自然と注目を集めるようになりました。

商売を丁寧に残していこうとする姿勢は持続可能性に、背景の見える物作りはトレーサビリティー(履歴管理)やトランスペアレンシー(透明性)に通じます。クラフトマンシップの文脈でも産地の技術が商品力に生きてきます。

産地は商社や問屋の下請けだった時代が長かった。ところが産地に来る人が急激に増え、ずっと閉ざされてきた産地を開いていかなければいけなくなった。今年、各地で産地フェスが次々と開催されました。

産地に行って工場を見学し、産地の人と直接話すと好きな産地や工場ができる。この工場、この人と仕事がしたいという感情が芽生えることで今までとは違う商売の流れができつつあると見ていて、この動きが良いなと感じています。

産地企業と打ち合わせすると、「工場見学を楽しんでもらえるのか」「自分たちは大した仕事をしていない」という声を聞きますが、不慣れでも一生懸命伝えようとしている姿やそこでしかできない体験に心が動かされるからファンになると思うんですね。産地の人たちが立ち上がっていく様子を間近に見るたびに幸せな気持ちになります。

産地は課題だらけですが、それらを解決するのが今のムーブメントだと考えます。例えば、人手不足。教壇に10年以上立っていますが、産地に興味を示し、現地に足を運ぶ学生が年々多くなっています。若い人が産地企業に就職すれば面白い化学反応が起こるはず。産地の学校で昨年行ったバスツアーを機に渡六毛織に入社した人もいます。

これからの時代のキーワードは産地。国内市場や作り場の縮小に適応し、今までつながっていなかった他産地とも連携して新しい産地を作っていく、そんな大きな転換期を迎えています。産地が開くことで雇用も生まれる。繊維産業の良い循環は、産地を軸に起きると信じています。

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高品質な“遠州織物”を使用したシンプルな衣服。
ふくふくとした豊かな生地の風合いを大切に。
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