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entranceお伝えしたいこと 2024-08-06

“紡績工場跡地で伝える、遠州織物の本質”

entranceによるコンセプトショップ【entrance to 遠州さんち】が、先週8/2(金)に無事OPENし、連日たくさんのお客さまにお越しいただいています。

HUISや各ブランドさんのリピーターさんのほか、リビングハウスさんへご来店のお客さまがこのコンセプトショップに興味を持って立ち寄っていただくこともありがたいことに多く、いろいろなお話をさせていただいています。

そんな中でご説明させていただいている一つのお話が、今回コンセプトショップをスタートしたこちらの「イオン浜松市野」は、もともと近藤紡績所さん(https://www.kondobo.co.jp)の紡績工場の跡地であるということです。現在も敷地自体は近藤紡績所さんのもので、イオンが土地を借り受けているものになります。

遠州地域にお住まいの方はご存知かと思いますが、この「イオン浜松市野」は他の商業施設も数多く隣接する広大な敷地の中にあります。これだけ大きな敷地に紡績工場が建っていたということをイメージしていただくと、遠州がいかに繊維産地として栄えた場所だったか、その歴史を感じていただくことができるのではないかと思います。

かつて、浜松には「十大紡」と言われた日本の大きな紡績会社すべてがありました。(こちらの記事のトップ画像は東洋紡績さんの当時の写真)
下記の画像にその「十大紡」の企業名が記載されていますので、ぜひご覧になってみてください。(化粧品のカネボウ(鐘淵紡績)などは馴染みのある企業名ではないかと思います。日本のかつての紡績企業の多くは現代では他業種に移行されています。)
繊維産地は数多くあれど、「十大紡」のすべてが拠点を構えていた地域は稀。いかに遠州が特別な産地だったかを物語っています。

なぜこうした大きな紡績企業が遠州にあったのか?それは、当時から遠州は高級生地を織る特別な技術を持っていた産地だからです。
紡績企業はいかに細い高級糸を生み出すか、ということを目指して各社が技術を切磋琢磨してきました。こうした高級糸を高密度で織られた生地が、いわゆる高級アパレル生地となり、その国の産業の技術力を示すものになります。ただ、そうした細い高級糸になるほど織るのは難しく、高い技術が必要になります。高密度に織るとなればなおさらです。

どれだけ良い糸も生地にならなければ価値は生まれません。紡績企業にとって“糸づくりの力”を示すためには、高い機織りの技術が必要だったのです。こうしてみると、遠州に十大紡のすべてがあった理由がよく分かるのではないかと思います。
いかに細い高級糸を生み出すか、そして、その素晴らしい糸を、いかに素晴らしい生地に織り上げるか。遠州織物はかつての繊維産業に関わる職人たちの技術の結集であり、その歩みは、世界に誇る日本の高級生地が生産されてきた歴史なのです。

豊田佐吉が生まれ、近代繊維業の発展の礎となる織機メーカーが集中していた遠州だからこそ、旧式の織機を操る職人技術も蓄積され、現在もこうした細番手の高級糸を高密度に織った最高品質の生地が作られています。

すべての人が耳を傾けてくれるわけではありませんが、足を止め、耳を傾けてくれる方々がいます。このご縁ある場所で、担い手の皆さんとともに少しずつ伝えていきたいと思います。

■期間限定コンセプトショップ【entrance to 遠州さんち】
8月2日(金)〜半年限定
イオンモール浜松市野・リビングハウス内

■出展ブランド一覧
・HUIS
・古橋織布 @furuhashi.weaving
・カネタ織物 @kanetaorimono
・和田染工 @somewada1951 @sosog_chusen
・髙田織布工場 @takadaworks
・テアトリーノ @teatrino_mimi
・BABY BOX Project @babybox_project.hamamatsu

■entrance
https://enshu.entrance-textile.com
@entrance.textile

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高品質な“遠州織物”を使用したシンプルな衣服。
ふくふくとした豊かな生地の風合いを大切に。
HUISweb | www.1-huis.com
HUISonlinestore | http://1-huis.stores.jp
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