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商品情報 2026-05-09

\“HUIS×三備” デニムとは?世界が求める「セルビッチデニム」の機場へ/

日本各地に広がる繊維産地の生地を使った、産地コラボレーションシリーズ。今年1月にリリースしたデニムパンツは、デニムの聖地とも言われる「三備産地」で、旧式のシャトル織機を用い、綿と麻の天然素材で織り上げた特別な一本です。

■新たな産地コラボシリーズ【三備産地】の「シャトルデニム」についてはこちら

https://1-huis.com/all/66470

デニム特有の風合いを生む「色落ち」。その鍵となる“もともと色が落ちるように意図された上での糸染め”という工程について、広島県福山市でデニムの糸染めを行う「坂本デニム」さんのお話を先日、投稿させていただきました。

■坂本デニムさんの記事はこちら

https://1-huis.com/all/230630/

今日ご紹介するのはその続き、いよいよデニムの機織り編です。

坂本デニムさんを後にして、伺ったのが「篠原テキスタイル」さん。1907年にかすり織物の製造を始められ、現在はデニム生地を中心に製造されている機屋さんです。

迎えていただいた事務所にはゆうに100種類を超える多種多様なデニム生地の見本がずらりと並んでいます。「一口にデニムといっても、織り方や糸の太さによって厚みや触り心地、色合いが全然違うんですよ」と、代表の篠原由起さんがたくさんの生地見本を見せてくださいました。坂本デニムさんで染められた糸も、ここで生地として織り上げられています。

篠原テキスタイルさんでは現在「シャトル」「レピア」「エアジェット」の3種類の織機が稼働しています。機場に入らせていただくとほぼ全ての織機が、しかも24時間体制で稼働していて、篠原テキスタイルさんの生地の人気ぶりが伺えます。

デニム生地は、インディゴ(藍)染のタテ糸と白いヨコ糸が「綾織」という織り方で織られていることが特徴です。綾織とはヨコ糸を、2本または3本のタテ糸をまたいでから下にくぐらせて織る織り方。織り目が「/」や「\」のように斜めに見えることから斜文織(しゃもんおり)とも呼ばれ、しなやかでしわになりにくい一方、衝撃にも比較的強い生地を織ることができます。
(織物の三原組織の詳細は「生地のコト、産地のコト」vol6をご覧ください→https://1-huis.com/all/20058/)

ヨコ糸をタテ糸の下にくぐらせるため、デニム生地は白いヨコ糸が裏面に、インディゴ染のタテ糸が表面に現れます。より多くインディゴの糸が表面に出ることで色落ちの風合いも一層豊かになるので、綾織で織られていることもデニムの風合いをつくり出す一つの鍵といえますね。

また同じ機場の中で、きなりやホワイトデニムを織ることもあるそうですが、その場合は、織機に付いたインディゴの染料を落とすために一度全て洗浄するのだそう!大変な作業です。さらに、インディゴ染の綿埃が生地に触れても色移りの原因になってしまうため、色の異なるデニムを織る織機は、ビニールシートや壁で囲って混入を防いでいます。色落ち・色移りへの細心の注意をはらった工夫が施された機場は、インディゴ染めの糸を織るデニム生地の機屋さんならではの光景でした。

さて、3種類のどの織機でも織ることができるデニム生地ですが、近年特に人気が集中しているのが旧式のシャトル織機で織られる「セルビッジデニム」です。

 セルビッチデニムとは、旧式のシャトル織機で織られたデニム生地のこと。シャトル織機で織った生地の端には「耳(セルビッチ)」が残ることからその名前で呼ばれるようになりました。デニムパンツの裾を折り返すと覗く「赤耳」はシャトル織機で織られていることの証です。
シャトル織機はゆっくりと生地を織り上げるため、生地に独特の風合いや凹凸が生まれやすく、穿き込むことで深まる表情の変化がより顕著に表れます。かつてアメリカで製造されていたヴィンテージデニムのような豊かな風合いや履き心地がセルビッチの付いたデニムにも見られることから、シャトル織機で織られたデニム生地に注目が集まり、今、改めて需要が高まっています。

ですが、需要の高まりに反し、旧式のシャトル織機が現役で稼働するデニムの産地は世界的にもとても希少です。そのため海外の数多くのメゾンブランドが現在、篠原テキスタイルさんのデニム生地を使用しており、篠原さんも年に何度も海外の展示会に出展されています。

篠原テキスタイルさんの機場は、様々な工夫を重ねながら24時間稼働されていますが、それでも「シャトル織機で新しく生地の製造を受注する場合、現在では納品まで2年近くお待ちいただくことがほとんどです」というほど。生地の納品が2年後ということは、一般的なアパレルのサイクルでは製品が店頭に並ぶのはさらにその先の3年後以降になります。流行のサイクルや現代の商流からすると異常な長さで、加えて生産に時間を要するセルビッジデニムは価格も高価です。実際にはアパレル企業における経営リスクも大きく、本当に一握りのブランドしか扱えない難しさがあります。

そんな「セルビッジデニム」の要となるシャトル織機も、今はもう製造されていません。一方で希少性は年々高まっていることから、需要に応えて作り続けるための大変な苦労があると言います。篠原テキスタイルさんでも、壊れた部品を自分たちの手でつくり、修理しながら、今ある織機を大切に使い続けています。惜しまれつつ事業をたたむ機屋さんがあるとわかると、織機を引き取りに行くこともあるのだそう。篠原テキスタイルさんで使われているシャトル織機は「豊田式」ですが、遠州で使われている「阪本式」と形状やサイズ感もよく似ていて、ヨコ糸を自動で供給するための装置「ユニフル」が装備されていることなど、遠州産地との共通点も多く見受けられました。そのため、かつては、遠州まで織機を引き取りにいらしたこともあったそうです。

代表の篠原由起さんは、篠原テキスタイルさんの3代目。家業を継がれる前には、1918年創業の大阪・泉州にある「大正紡績」さんという紡績会社で7年間働かれていました。

大正紡績さんは、多くの紡績会社が海外に工場を持つ中、国内に紡績工場を持って糸作りを続けられている数少ない企業さんです。綿の高級糸を作るトップ企業として世界的にも随一の技術を持つことで知られていて、HUISでも [HUIS in house]や[HUISのくつした]で使用しているスヴィンコットン100%糸や、棚田プロジェクトで収穫した綿を糸にする際にお世話になっています。

◾️大正紡績さんについては、HUIS youtubeチャンネルにて取材動画を公開しています。気になる方はぜひこちらをご覧くださいね。

「綿花」から「糸」へ!「大正紡績」さんの紡績工場の全容を密着取材!

大正紡績さんは、発注を受けた糸を作るだけではなく、世界各地の綿の産地に自ら足を運び、その土地ごとの生産背景や風景、暮らしの様子までを価値として伝えることで、個性豊かな綿糸を開発され、自社の製品価値を高められています。

篠原テキスタイルさんでも、産元から発注される仕事だけではなく、自社で織る生地の値段を自ら設定して販売し、自分たちの技術やデニム生地ならではの魅力を言語化して伝えていくことを大切にされています。こうしたスタイルや取り組みの背景には、大正紡績さんでの経験が活きているのだとお話してくださいました。現在では、展示会への出展や、市や他業種との連携情報発信にも積極的に取り組まれています。

ここ数年活況が続いているデニム産地ですが、他の産地と同様にやはり楽観視できる状況ではなく、技術者不足や、技術・産地の認知度など様々な課題を抱えているといいます。

デニム需要の高まりもあり、より一層産地からデニムの魅力を伝えていくため、篠原さんも発起人の一人として、2020年には福山産地のデニムに関わる事業者が集まって「デニムのイトグチ」という有志のグループが立ち上げられました。遠州産地の「entrance」や尾州産地の「尾州のカレント」のような、企業や事業者の垣根を越えて産地に関わる人が集まり活動されているグループです。

駅前のホテルと連携してオリジナルユニフォームの制作・販売をされたり、福山駅前に店舗を構えるキャンプ・アウトドアメーカーのスノーピークさんとコラボしたデニム製品を制作したり。また、この春からは福山市内の全ての小学校新1年生に、デニムの通学バックの寄付もスタートしたそうです。デニムを活用したさまざまな企画を通して、福山が世界有数のデニムの産地であることや、地域の誇りになるような産地の技術について、積極的に発信されています。

こうした活動もあり、市によるアンケートでは「福山市はデニムの産地である」という質問に対して約40%ほどが「知っている」と回答されたそう。ほぼ半数近くの市民に認知されているというのは、本当にすごいことです。

またデニムのイトグチでは、遠州のentranceで企画したインターンシップ事業「遠州のトビラ」を参考に、その福山市版を実施されたという嬉しいお話も伺いました。これをきっかけに、関連企業に就職された方もいらっしゃったそうです。

産地を超えてつながりながら、技術や取り組みを共有し、次の世代へとつないでいく動きが、少しずつ広がってきていることを感じます。

産地コラボレーションシリーズも、こうした連携の一環です。遠州産地を飛び出して、日本各地にある多種多様ですばらしい技術を持った繊維産地の生地を、ぜひ楽しんで、味わっていただけましたら嬉しいです。

今回再販・リリースした【三備産地】の「シャトルデニム」シリーズに加え、今後も篠原テキスタイルさんと新たなデニム企画を進行中です。あわせてぜひ、楽しみにお待ちくださいね。

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高品質な“遠州織物”を使用したシンプルな衣服。
ふくふくとした豊かな生地の風合いを大切に。
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