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【生地のコト、産地のコト】 2023-03-05

“【生地のコト、産地のコト】vol.9 山形“

生地のコト、産地のコトを少し掘りさげ、わかりやすく解説させていただく“生地のコト、産地のコト”シリーズ、昨年はそのうち“生地のコト”を掘り下げてお伝えしてきましたが、2023年はひきつづき“産地のコト”にスポットを当てて、日本各地の繊維産地についてお話しさせていただきたいと思います。

まず「繊維産地」とは何でしょうか。
これまでご説明してきたように、繊維から生地を作るまでには多くの工程を要します。工程の多くは分業されており、繊維に関連、協業する企業の集まったものを繊維産地と呼びます。
繊維産地と一口に言っても、洋服に使用する生地のほか、和服に使われる生地、装飾に使われる生地、インテリア資材に使われる生地、とさまざまです。
日本は古くから繊維産業に支えられ発展してきた国であり、全国各地にそれぞれの特色を持った繊維産地があります。それらのうち、代表的なものを北から順番にご紹介していこうと思います。

まず、第1回目の今回は、山形から。

1.山形(米沢織)
小幅の着物地から広幅の服地、横編みニットまでを扱う複合産地です。
織物では米沢織という名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

米沢織の歴史は1601年、関ヶ原の戦いを機に上杉藩が米沢入城したところまで遡ります。
藩の収益拡大のため、青苧(あおそ)という麻織物の原料や蚕の餌となる桑、染料となる紅花などの栽培が奨励され、織物産地に売り出されました。

そして江戸後期になると、苦しい藩財政を立て直すため武士の婦女子たちに内職として機織りを習得させたり、他地域から技術者を招いて指導にあたらせるなどの政策がとられました。こうして米沢織は全国に知られるようになっていったのです。

大正時代に日本で初めて人工絹糸(レーヨン)が発明されたのも山形県なんです。
そして化学繊維を使った洋服が一般的になると、呉服と洋服生地の二つの産地として評価を得ることになりました。

一方、戦時中から羊の養育が奨励された背景や、戦後は女性の社会進出と機械の進歩もありニット産業も盛んです。アメリカのオバマ大統領就任式の際、ミッシェル夫人が身につけていたニナリッチのモヘアのカーディガンの糸はなんと山形で作られたものでした。

■HUIS blog【生地のコト、産地のコトシリーズ】
https://bit.ly/35AiXF4

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高品質な“遠州織物”を使用したシンプルな衣服。
ふくふくとした豊かな生地の風合いを大切に。
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