特にウール、コットン、リネンなど天然素材については原料不足等を要因に高騰が続いており、すべての商品を天然素材で制作するHUISにおいて、影響はとても大きくなっています。

他のブランドさんでも同様、今アパレルブランド全体で、価格の見直し、または価格を据え置く一方で用いる素材品質の見直しを行う必要に迫られています。
販売の現場では周知されづらい、生産の現場において起こっているこうした現状を、ぜひ知っていただきたいと思います。現在アパレルに関わるすべての方が直面している、大きな課題です。

HUISでは、今までと同様、原料、糸、シャトル織機で織られる生地、その品質をこれからも変わらずに維持していきます。効率性を度外視する特別な生地品質に対していただいている信頼が、HUISの根源的な価値だと考えています。シャトル織機によって生み出される唯一無二の生地を形にしたいと考えたことが、HUISというブランドの原点だからです。

一方で、限りある資源を使って生産しているものである以上、こうした影響を受けざるを得ない立場でもあります。

今後価格の見直しは避けられないと考えています。こうした中ではありますが、今シーズンの価格は、そのほとんどを据え置きとさせていただきました。もしかしたら、「維持を張っている」と捉えられるかもしれません。

遠州という生地産地で、機織り現場で直接生地を企画し、直接仕入れを行うからこそ実現できる価格であることを、お客さまにお伝えしてきました。この先、少しずつ価格を見直していく必要はあります。ですが、産地発ブランドとしてのメリットを、着用していただけるお客さまへ一番に届けていくこと。
それは、HUISというブランドが、変わらず守り続けていきます。

シャトル織機が生み出す生地の風合いを感じていただける方に、適切に届けられるよう、これからも変わらずに取り組んでいきたいと思います。