服の「やわらかさ」とシャトル織機で織られた生地の柔軟性

服のやわらかさは、着心地に直結する大切な要素です。ゴワつきのない、しなやかな服は、肌への刺激が少なく、まるで第二の皮膚のように身体に寄り添います。このやわらかさは、“どんな糸”を使い“どんな織機”で生地を織ったかで大きく左右されます。

まず、糸には高価で高級な糸と、安価に大量生産される糸があります。例えば綿を例に挙げると、高級糸と言われる糸は世界でも限られた一部の国でしか生産できない種の綿花を原料としていて、生育に手間と時間がかかりますが、柔らかくしなやかで艶のある糸になります。一方、安価な糸は多くの国・地域で生産されている綿花を使い、短期間で多くの糸を作ることができますが、多くは粗野で耐久性が乏しく、堅く肌触りが良くない糸になります。素材感の好みはそれぞれですので一概に良し悪しは言えませんが、糸の品質とこれにかかるコスト、生まれる生地の特徴などにはこうした関係性があります。麻やウールといった素材も同様で、高価な糸は多くが柔らかで肌触りが良く、安価になるほど着心地の良さは反比例していきます。

また、生地を織る織機の種類でも、生地の柔らかさは大きく影響します。現代の大量生産型の織機は、糸を強く張り、超高速で織り上げていくことから堅く扁平な生地になりがちです。一方、昔ながらの織機でゆっくりと織る生地は、糸に遊びをもたせてゆるやかに織り上げていくことから、豊かな風合いとともに柔らかな肌触りが生まれます。

特に、現代では希少となったシャトル織機は織機の中でも最も古い種類の織機です。ゆっくりと丁寧に織られた生地は、糸に無理な負荷をかけずに空気を含みながら織り上げられます。そのため、現代の織機では得られない独特の柔軟性とふっくらとした風合いが生まれます。このしなやかさが、着用する人の動きを妨げず、ストレスフリーな着心地を提供します。

使うほどに肌触りが育つ生地の魅力

着心地がいい服の本当の魅力は、購入したときだけでなく、長く愛用する中でより深まっていきます。高品質な天然素材の中でも、特に綿（コットン）や麻（リネン・ラミー・ヘンプ）などは、着用や洗濯を繰り返すことで、繊維がほぐれ、さらにやわらかく、肌に馴染むように肌触りが向上していく特性を持っています。

このように肌触りが変化して成長していく服は、単なる衣類ではなく、皆様の日常に寄り添い、共に時を刻むかけがえのない存在となります。長く大切にすることで、着心地の良さに加え、深い愛着が生まれます。

天然素材で生まれる遠州織物がもたらす「軽い」着用感

極上の肌触りを追求するうえで、天然素材の選定は欠かせません。綿（コットン）や麻（リネン・ラミー・ヘンプ）、ウールといった天然素材は、その繊維構造から生まれる自然な通気性や吸湿性により、着用時に肌への密着感が少なくなります。

また、細番手の高級糸をゆっくりと時間をかけて織り上げる遠州織物は、どれだけ密度を入れても軽やかな生地となります。シワ感のある立体的な風合いのある生地は肌にあたる面積が少なくなり、まるで空気のように「軽い」着用感を提供します。

特に汗ばむ季節には、肌にまとわりつく不快感を軽減し、さらりとした快適さを保ちます。この軽い着用感は、長時間の着用でもストレスを感じさせず、自由に体を動かせる開放感をもたらします。「HUISの服は1日着ていた時の疲れ方が違う」と言ったお声をお客さまからたくさんいただくのは、こうした理由があるからです。天然素材×遠州織物ならではのこの特性が、着心地がいい服の土台を築いているのです。

一日中着心地がいいストレスフリーな服の条件

極上の肌触りを追求した服は、単に一時的に心地よいだけでなく、一日を通して「着心地がいい」状態を保つことを目指します。これは、生地の持つ伸縮性や、体型を締め付けない適度なゆとり、縫い目の肌あたりなど、様々な要素が複合的に作用して生まれます。

例えば、着用によるシワができにくい、あるいはできてしまっても自然な風合いとなる生地は、見た目のストレスを軽減し、常に清潔感のある印象を保ちます。糸に遊びを持たせ、リラックスした状態でゆっくりと織られた生地は、表面に凹凸感のある自然なシワ感の生地になります。こうした生地は、立体感のある風合いを持つとともに、シワが残りづらく洗いざらしで着られる特徴を持ちます。このような細部にまで配慮された服は、朝から夜まで、どのようなシーンでも着用する人に寄り添い、真のストレスフリーな着心地を提供します。

流行に左右されないデザインの価値

ベーシックな服は、特定の季節や流行に縛られない普遍的なデザインが特徴です。シンプルなシルエットラインや色合い、そして過度な装飾を排したスタイルは、どんなコーディネートにも合わせやすく、着る人の個性を引き立ててくれます。

このような服は、購入後も頻繁に買い替える必要がないため、経済的であると同時に、環境への負荷を減らすという点でも持続可能な選択といえます。長く着るほどに愛着がわき、ワードローブの中で大切な存在となるのです。

やわらかい風合いを保つためのケアと保管

やわらかい風合いの服を長く愛用するためには、適切なケアと保管が非常に重要です。例えば、洗濯表示を確認し、素材に合った洗い方をすることで、生地の劣化を防ぎ、肌触りを損なうことなく保てます。

また、素材に適した洗剤を選び、生地にやさしい洗濯を行うことや、直射日光を避けて保管したり、型崩れしないように丁寧に畳んだりすることも、服の寿命を延ばすことにつながります。日々の丁寧な手入れによって、ベーシックな服は、購入時の着心地と肌触りを永く保ちながら、皆様の暮らしに寄り添い続けます。

参考：HUISの洋服のお手入れについて

HUISの服で、五感に響く心地よさを体験しませんか？

HUISの服は、触れるたびに、着るたびに、その肌触りと着心地の良さを実感していただけます。丁寧に作られた着心地のいい服と共に、長く続く快適で豊かな毎日を始めてみませんか。

HUISの製品ラインナップは、下記よりご確認いただけます。あなたにぴったりの一着がきっと見つかるはずです。