生地のコト、産地のコトを少し掘りさげ、わかりやすく解説させていただく“生地のコト、産地のコト”シリーズ、第2回目は繊維が糸になっていくまでのお話をさせていただきました。第3回目からは、いよいよ生地のことについて解説させていただきたいと思います。
繊維から糸ができあがった後は、いよいよ生地です。服に使用される生地には、組織のされ方により大きく分けて「織物」と「編物」があります。
シャツ生地のような「織物」と、カットソー生地のような「編物」は、生地の組織や特徴が全く異なる生地ですが、意外といっしょくたに思われてしまいがちです。私たちが身につけている生地は、基本的にはこの2つの種類のどちらか、と考えていただければ大丈夫です。
それぞれ「布帛(ふはく)」と「ニット」と呼ばれることもあります。
「織物」とは、タテ糸とヨコ糸を直角に交差させることでできる生地のことです。「織物」は、「織機(しょっき)」を使って織られます。
タテヨコの構造が固定化されているので伸縮性は少ない反面、ハリがあり型崩れしにくいのが特徴です。HUISのシャツやパンツ、スカートは織物です。
ちなみに漢字で、タテ糸は「経糸(たていと)」、ヨコ糸は「緯糸(よこいと)」と書きます。地球の緯度と経度、と同じですね。「縦糸」「横糸」と書いてしまいがちですが、これは間違い。HUISの記事ではわかりやすく、片仮名でタテ糸・ヨコ糸と表現することが多いです。
一方、「編物」とは、1本の糸でループを作っていき、そのループ同士を連結させることでできる生地のことです。衣類に使われる生地は、横方向にループが作られて編まれていくヨコ編みがほとんどです。丸編み機、横編み機、などで編まれますが、“おばあちゃんの手編みのセーター”も編み物ですね。
「編物」は織物と比べて伸縮性が高く、柔らかいのが特徴です。HUIS in houseのカットソーやスウェット、HUIS x yohakuのTシャツは「編物」です。
また、HUIS×yohakuでは「織物」と「編物」をドッキングしたユニークなワンピースなども作っていますので、そんな視点で注目していただくのも面白いかと思います。
「布帛(ふはく)」や「経糸」「緯糸」なんて言葉がわかると、ちょっとだけ生地のことに詳しくなれた気になれますよね。
さて、織物は、織り方や織った後の加工方法によって呼び方が異なります。次回は、「織物の種類」についてお話しします。
【生地のコト、産地のコト】シリーズは、以下からご覧いただけます↓↓
vol.1 繊維のコト
vol.2 繊維から糸へ
vol.3 糸から生地へ
vol.4 織物の三原組織
vol.5 平織生地の種類
vol.6 綾織・朱子織
vol.7 織機の種類
vol.8 編み物のコト
■HUIS web blog【生地のコト、産地のコト】
https://bit.ly/35AiXF4
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高品質な“遠州織物”を使用したシンプルな衣服。
ふくふくとした豊かな生地の風合いを大切に。
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