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【生地のコト、産地のコト】 2022-01-30

【生地のコト、産地のコト】 vol1. 繊維のコト

生地のコト、産地のコトを少し掘りさげ、わかりやすく解説させていただく“生地のコト、産地のコト”シリーズを連載の形でスタートいたします!

こちらのシリーズでは、なんとなく分かっているようで、あらためて考えてみるとぼんやりとしている、そんな部分を基本に立ち返ってわかりやすく解説できればと思います。

 

普段、私たちが着ている服は「布」からできており、布は「糸」から、そして糸は「繊維」からできています。

では繊維は何からできているでしょうか?

“生地のコト”シリーズ第1回目は、そんな服の大元である繊維の種類についてお話ししたいと思います。

 

まず繊維とは、一言で言えば「細くて長い線状の物質」。これを大きく分けると、「天然繊維」と「化学繊維」の2種類に分けられます。

「天然繊維」は自然界に存在しているものを利用した繊維で、綿や麻などの「植物繊維」と、蚕が吐き出す糸を利用した絹や、羊の毛のウールなどの「動物繊維」に分けられます。

身近でも綿やウールを使った服は想像しやすいですね。HUISの服の生地はそのほとんどが天然繊維でできています。なんと人類は数千年前から既に、こうした天然繊維を使って布を作っていたそうです。

 

一方、「化学繊維」は化学的な方法で人工的に作り出された繊維で、その誕生は19世紀とまだ歴史は浅いです。使用する原料や製法によってさらに「再生繊維」「半合成繊維」「合成繊維」に分けられます。

「再生繊維」は木材パルプや綿などの天然素材に含まれるセルロース(炭水化物の一種)を溶かして繊維に再生したもので、レーヨンやキュプラなどが代表的です。HUISの服にも再生繊維であるテンセルを使ったものがあります。

「半合成繊維」は、天然にあるセルロースを化学的に反応させて作った繊維で、アセテートなどがあげられます。「合成繊維」は、石油などの原料から合成されたもので、合成される物質の違いによって様々な繊維が作られます。ナイロンやポリエステル、アクリルなどが代表的です。

 

繊維は、長さによって「短繊維」と「長繊維」に分類することもできます。

天然繊維では絹以外が「短繊維」、絹が「長繊維」です。化学繊維は人工的に作られるので、「短繊維」にも「長繊維」にもすることが可能です。「短繊維」はそのままでは糸にならず撚って糸にする必要があり、「長繊維」はそのままで糸になります。

 

繊維については以上です。次回は、“繊維から糸”についてお話ししたいと思います。

 

【生地のコト、産地のコト】シリーズは、以下からご覧いただけます↓↓

vol.1 繊維のコト
vol.2 繊維から糸へ
vol.3 糸から生地へ
vol.4 織物の三原組織
vol.5 平織生地の種類
vol.6 綾織・朱子織
vol.7 織機の種類
vol.8 編み物のコト

 

■HUIS web blog【生地のコト、産地のコト】
https://bit.ly/35AiXF4

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